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導入事例

株式会社 タクト 様

文字の見やすさと簡単な操作性を生かし、病院の厨房で食の「安心・安全」管理を担う信頼のソリューション

写真:ハンディターミナル RZ-F302文字の見やすさ、女性の手のひらにもピッタリとフィットする独特のフォルムが好評

同じものを作る食品工場と違い、病院で提供する食事は患者ごとの症例によって異なり、昨今のアレルギー問題からも以前よりずっと複雑化している。特に1000近い病床を抱える大学病院などでは厳しい衛生管理と栄養管理、効率的な作業を要求されると同時にリスク面も大きい。愛知県にある株式会社タクトでは大型厨房向けの管理システムを開発。「シャープ・ハンディブレインRZ-F302」を使って厨房内に散在する各種データを収集し、一元管理することで作業の標準化、効率化を図り、安全性の確保に効果を発揮している。

大学からの依頼で始まった温度管理システムの作成

株式会社タクトは、工場の生産工程管理システム(ファクトリーオートメーション)を受託開発する会社として平成3年に創立。今から10年程前に「厨房の温度管理システムを作って欲しい」というクライアントからの依頼をきっかけに、総合厨房管理システムを手がけるようになった。

ハンディブレインを活用した総合厨房管理システムの流れ原材料の受け入れ、原材料の保管、調理・チルド状態に冷却、チルド状態のものを保管、配膳の為のピックングまでをシステムで一元的に管理

総合厨房管理システム
温湿度管理システム エリア・冷機器などにおける定点温度管理
食品温度管理システム 調理や受入における食品の温度管理

ニュークックチルの導入で厨房にも大きな変化が

写真:代表取締役の
宮原康実氏

「数百の病床があるところで365日朝昼晩3食作って出す。一般の健常者が食べるものと違い、衛生管理も栄養管理も厳しくて、患者ごとの症状によってカロリー計算、食材も調理も変わってくる。しかも病院というのは当日入退院する人の数が大まかでしかわかりません。提供する食事は調理後120分以内に喫食すること、という決まりごとがあるのですが、全員分を作って120分以内に提供するのはとても難しい。人手不足もあって管理栄養士を含め休みも思うようにとれないわけです。」と、代表取締役の宮原康実氏。

そこで登場したのが「ニュークックチル」という方法だ。「ニュークックチル」は加熱調理したものをチルド状態に冷却し、保存。チルドのまま盛り付けて再加熱カートに入れ配膳前に自動的に温かい料理は温め、冷たい料理は冷たいままで提供する。病床数の多い大規模病院では、数年前からこの「ニュークックチル」の導入を図っている。

「この工程の管理システムを最初にやらせていただいたのが私どもの大きなターニングポイントとなりました。」と、宮原氏。

簡単な操作がミスを減らし、忙しい現場のスタッフから高評価

業者からの材料の受け入れ、保管、調理、冷却、保存、配膳。そうした流れのなかで、いろいろと生じる問題点をクリアするために最適なシステムはないかとリサーチをしていたときに出会ったのがシャープのハンディブレインだという。「厨房内で使うので当然、防水性が高いとか落下や調理台の角にぶつけたときのショックに強いという条件はありました。前に使っていたものは画面が小さくて表示文字数も少なかった。もちろん大画面になれば文字も見やすくなるわけですが、その分大きくなってしまう。その点、シャープのハンディは大きさも手頃で、バーコードも読めるし、タッチパネルも感圧式でしたから手袋をしたまま扱えてちょうど良かった。弊社はソフトベンダーですから画面に自由にボタンが作れるのもうってつけでした。唯一の心配は女性の多い現場ですので、持ったときのサイズと重さが受け入れられるかどうかでした。でもこのハンディはフィット感が予想以上に好評で、文字も見やすく大きくできるため、年配の方でも操作に支障はありませんでした。」

マネージャーの谷内崇氏によれば、「ソフトはほぼカスタマイズとなります。病院のご要望に応じてその場で仕様を変えるということもあります。監査する視点がその地域の保健所、担当管によっても違うので、そこも考慮しながらお客様のニーズに合わせて微調整をしていきます。」

写真:作業用の手袋をしたままでも操作しやすい感圧式タッチパネル

写真:バーコードの読み取りで簡単に作業指示が可能に

数字の正確性・信頼性が食の安全を守り、リスクを防止する

写真:マネージャーの
谷内崇氏

機械を使って一括管理する前までは、担当者が時間を決めて紙にペンで記入していた。「衛生面からいってもペーパーレスという利点は大きいですね。紙を持ち込むと異物混入の恐れがありますから。」人が温度を測って記入する方法だと多忙な時にはどうしても正確性に欠けることも出てくるという。ハンディを使えば直接記録がホストコンピュータに送信されるので、ヒューマンエラーを防ぐこともでき、記録データの正当性が実証できる。「栄養士から随分と楽になったと好評価を頂いています。24時間365日ずっとデータをとっていますので、冷凍庫の霜取り機能稼働時の温度変化といった今まで知らなかった情報まで詳細に分かります。」と、谷内氏。

一方で、担当者の誰がよく間違えたり、手順が悪いといったデータも結果として見えてくる。また、ある工程でミスが多いという統計が出た場合には、その工程に無理があるのではないかという反省材料にもなるそうだ。「厚生労働省が提示している大量調理施設マニュアルはHACCP(注)の概念に基づいています。HACCPでは監視と記録が重要項目ですが、この記録が大事なのです。誰がいつ何を使ってどのような作業をしたか、という明確なエビデンスが取れれば問題が生じたときに遡ることができます。」特に厨房が直営ではなく委託サービスの場合は責任の所在をはっきりさせるためにも、記録することが重要になってくる。

サンプル画面:調理情報収集画面、配膳温度収集画面ハンディブレインの画面サンプル 実際の現場で必要なシステムを全てカスタマイズ

(注)HACCP:食品製造の過程において生産初期段階から製造・加工工程を経て最終消費者に至るまでの食品の安全性を保障するための管理方式。

セントラルキッチンを利用する小規模病院や介護施設にも

写真:芯温計とRZ-F302を連動させて調理品の温度をチェックする

同社がシステムを導入している病院は、現在、北は札幌から、南は鹿児島まであり、この春には沖縄にも広がるという。宮原氏の今後の展望は、「日本中に病院はありますが、大規模病院は2割程度。もう少し規模の小さな病院や特別養護老人ホームやデイサービスといった介護施設にもこの管理システムが必要になってくると思います。人件費や1食あたりの単価の問題もあって、これからは自分のところで厨房を持つよりは、セントラルキッチンから配られるニュークックチルを利用する方向になるでしょうから、温度管理は安全確保という面で必須となります。また、災害で病院の機能が麻痺した時には他のセントラルキッチンが助けるということも想定されます。危機管理の面からいっても厨房管理システムは欠かせません。」また、クライアントからは食材受け入れの時にOCR機能を使って消費期限・賞味期限管理もして欲しいという要望があるとのこと。今後はその部分も組み込み、よりシステムの充実を進めていく意向だ。

2016年1月発行

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  • 月刊自動認識2016年2月号掲載記事広告より
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