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導入事例

株式会社 成城石井 様

写真:出店攻勢を強める成城石井。その第1号店は創業の地・東京世田谷区成城に立地する

成城石井は2013年10月に、シャープのハンディブレイン「RZ-F302C」(RZ-F300シリーズ)の導入を開始した。現場のニーズを踏まえて従来の店舗業務の効率化を図るほか、搭載機能を生かした新たな活用手法を模索。総合的に店舗オペレーションの合理化を図る、同社の取り組みを紹介する。

導入の背景

リプレイスを機により効果的な携帯端末の運用を検討

写真:管理本部
情報システム部
課長 神田隆之氏

上質な品揃えと、積極的な新規出店で注目を集めるスーパーマーケットチェーン・成城石井。店舗数の拡大に伴い、本部と各店との情報交換や、情報共有について、いっそうの精度向上が求められていた。

こうしたなかで2011年に、それまで使用してきた端末のリプレイスを機会に、本格的に業務改革の検討を開始した。同社、管理本部・情報システム部・課長の神田隆之氏は「大目標は生産性の向上です。そのために考えたのは、柔軟性のあるフレキシブルなオープンシステムを導入したいということ。これを基本に検討を開始しました」と説明する。

最終的に「RZ-F300シリーズ」の「RZ-F302C」の導入を決定したのは、スマートフォンのような使い方を構想したからだという。実際に導入したOSはWindowsベースのものになったが、タッチパネル式の液晶を搭載した「RZ-F302C」は、最新機種ならではの、さまざまな機能を持ち、多くの可能性を秘めている。この点が大きな選定理由となった。

導入までの手順

店舗へのアンケート調査でニーズと不満を探る

写真:スキャン時のレーザービームの操作感を重視。操作ボタン を変更して“クリック感”を実現

現行機種が古くなったから変える。それだけでも、機器が新しくなったぶんだけ店舗業務の作業効率は向上し、生産性の向上にもつながる。しかし成城石井では、より新しい活用シーンの模索を行った。「新機種導入にあたって考えたのは、大きく分けて2点です。ひとつは、実際に端末を操作する現場視点から見て操作性が優れているかどうか。反応スピードの速さ、故障の少なさ、バッテリーの持ち、無線が安定的につながる、といった現場の満足につながる基本機能強化です。

もうひとつは、これまではなかった新たな活用を行うことで、より生産性の向上につなげること。この2点を具体的に検討していくために、店舗スタッフに対するアンケート調査を実施し、現場の不満やニーズを掘り起こすことを重視しました。これが非常に重要で、操作感が少し変わっただけでも現場スタッフは違和感を持つ。それでも機種やシステムの変更を行う以上、そのメリットを実感できるようにしていく必要があります」(神田氏)。

まず導入のほぼ1年前にあたる12年12月に、店舗に対するアンケート調査を実施した。ここでは現状の不満点を聞くだけではなく、使いたいと思う新しい機能などについても質問。すべて具体的な設問を設定して、答えやすい形式で行った。

この結果から、細部にわたる業務システムの改善に加え、新機能の導入を決定。新機能としては、本部から端末に向けて直接緊急メッセージを送ることができる「メ ッセージ機能」と、搭載されたカメラを使用して売場写真を撮影し、それを本部サーバーにアップして共有できる「画像共有機能」の導入が最終的に決定された。

神田氏は「メッセージ機能については、本部からの連絡が、より確実に伝わるようにすることを目標にシステムを変更しました。画像の共有についても、これまで本部にシステムはあったのですが、各店舗で撮影した画像を一度PCに落とし、それをアップするという手順で、手間がかかっていました。新端末では、この作業が大幅に効率化されています」という。

13年8月には、先行トライアルとして3店で実際に運用テストを開始した。ここでもアンケート調査を実施し、細部の調整を行った。

現場の声を執拗なまでに拾おうとする検討手法について神田氏は、「端末の更新がシステム部門の自己満足に終わっては意味がない。今回、業務スピードは速くなりましたが、画面操作が大きく変わり、テンキーがなくなったことで、多少の違和感が出ることも予想していました。しかし、例えば“スキャンのビーム発光時にはクリック感が欲しい”など、現場でなければわからない細かい要望も出てきます。こうした声をヒアリングすることで、より完成度を高めることができたと思います。細部にわたって粘り強く要望に応えてくれたシャープさんには、本当に感謝しています」という。

その後、同年9月に8店舗に導入。さらに改良を加えて10月に正式リリースの運びとなった。現在は全店に1台、新店にはおおむね5台を配置し、今後は約550台の既存端末を、年100台のペースで新機種に切り替えていく方針だ。

RZ-F302Cの画面例

イメージ:新端末のメインメニュー画面。入力はタッチパネル方式

イメージ:本部からの作業指示を受けるメッセージ一覧画面

イメージ:本部の専用サーバーに接続して画像閲覧する画面。売場画像の共有が可能になった

システム概念図

本部からのメッセージをサーバーに登録すると、店舗のRZ-F302Cで受信し、RZ-F302Cで返信したメッセージは本部で閲覧可能。また、店舗で撮った写真をRZ-F302Cでサーバーにアップロードすると、本部や他店舗で閲覧可能。

現在の活用状況

画像のアップ・閲覧が容易に蓄積効果も高まる

写真:スマホ感覚で売場を撮影し、そのまま手元操作でサーバーにアップ

成城石井では季節やテーマに合わせた売場づくりを重要視している。より効果的な売場を作るため、簡単ですばやく過去の事例や全店の状況を参考にできる画像共有環境を必要としていた。

新機種における画像共有機能は、クリスマスやバレンタインデーといった催事売場の事例をすばやく共有することで、各店舗の売場づくりに役立ち、成功事例の活用は、全体のレベルアップにもつながる。「新端末では撮影した売場から手元操作でアップすることができ、タイトル付けも手書き認識で簡単に操作できます。また他店の売場を端末で閲覧することもできるようになりました。作業性が高まったことで画像のアーカイブがいっそう生かされ、前年の売場を参考にできるなど、さまざまなメリットも出てくると考えています」(神田氏)。

またメッセージ機能については、これまで全社のグループウエアにメッセージをのせ、店舗側はPCを一度立ち上げて、それを確認していた。商品撤去などの緊急対応については電話連絡も必要だった。本部としては店舗側が読んだかどうかの確認も欲しい。今回の新機種導入で、各端末に直接送付できるようになったことで、こうした連絡業務を大幅に効率化することができた。また既読・未読もひと目でわかるようになっている。

今後の方向性について神田氏は「今回の機種更新で、まずは大幅な業務改善ができました。将来的には、端末を情報端末として、より集約する方向で検討を進めたい。また直輸入ワインなど知識が必要な説明商品については、端末で情報を共有することで、接客の高度化を図ることも可能かもしれません」という。

今後も現場のニーズを注意深く聞き取 っていくことで、次のステージに向けたシステム構築のヒントが得られると考えている。

2014年4月発行

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